【コラムその1】外断熱とは~その歴史と役割

その1

令和2年11月で外断熱協会は発足18年を迎える。本協会は我が国で唯一「外断熱工法」を訴え続けて来たと自負する団体であり、その歩みを知っていただくことは必ずや今後のわが国の建築の在り方に資するものと考えている。

1999年7月、東條会館で環境新聞主催の「史上最大のミステーク」出版記念講演会『地球環境問題・エネルギー問題解決へ向けた緊急提言―今すぐ求められる内断熱から外断熱へのコンクリートシティー革命―ドイツ、スウエーデンからの警告』が開催された。ドイツのフランフォーファー建築物理研究所のエルホルン教授、スウエーデンのルンド大学のエルムート教授、日本側からはお茶の水女子大の田中辰明教授、著者である江本、赤池、金谷氏らが参加、結露が無くても相対湿度80%でカビが発生すること、内断熱は健康被害をもたらすこと、快適な室内環境は外断熱で得られること、日本の行政、研究機関が失敗を繰り返していることなどが講演の中で指摘された。この講演会はわが国における外断熱推進のきっかけになった。