【その8】外断熱協会とは~その歴史と役割

その8

冒頭触れたように私たちの「外断熱協会」が発足して18年を迎えた。当時は建築関係者ですら外断熱を“がいだんねつ”と呼称するほど外断熱は知られてもいなかったし、施工例も微々たるものであった。内断熱と外断熱の違いも選択の要素となることはなく、それは省エネ、室内熱環境、躯体の耐久性、健康に及ぼす影響などは余り重要視されなかったからで前述の通りである。何よりも行政側の無理解が大きいともいえる。しかし札幌市の例に見られるように市の方針として市営の建築物は外断熱とすることを決めた例もある。

私たちはこれからも一層外断熱の優位性を広く知ってもらうために努力を重ねていく決意であり、既に外断熱マンションに住まわれている方々の声を伝えていくことを大事にしていきたいと思っている。更に外断熱改修の現場見学会などを通して、改修期を迎えたマンションにもその多くの優位性を理解してもらう取り組みを進めていく。

長い間ご愛読ありがとうございました。

(執筆者 NPO法人 日本外断熱協会 専務理事 宮坂幸伸)